「子どもたちの健康と未来を守るプロジェクト・郡山」の共同代表と、県内に住む母親3名の計4名は本日、福島県を訪れ、「県民健康調査・甲状腺検査に関する要望書」を提出しました。
県側で対応したのは、保健福祉部県民健康調査課・主任主査の福島秀行氏ら。
福島県での甲状腺検査規模縮小の動きを受け、こどけんが8月23日に要請書に対する賛同を呼びかけたところ、わずか1週間で国内119団体、海外5団体の合計124団体から賛同が集まっています。
(県民健康調査・甲状腺検査に関しての要望書の提出についての賛同のお願い http://kodomo-kenkotomirai.blogspot.jp/2016/…/blog-post.html)
賛同くださった団体のみなさま、ありがとうございました。
詳報は、和田秀子さんのFacebook記事をご覧ください。
以下、要望書の最終版です。
賛同団体のお名前も記載させていただきました。
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以下、要望書の最終版です。
賛同団体のお名前も記載させていただきました。
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2016年9月1日
福島原発事故後の小児甲状腺がんに関わる関係者のみなさまへ
〒960-8670
福島市杉妻町2番16号
福島県保健福祉部県民健康調査課 御中
〒960-1295
福島市光が丘1
福島県立医科大学 御中
〒960-8670
福島市杉妻町2番16号
福島県保健福祉部県民健康調査課内
福島県県民健康調査検討委員会 御中
子どもたちの健康と未来を守るプロジェクト・郡山
県民健康調査(特に甲状腺検査)のあり方などについて (要望)
昨今、県民健康調査、中でも甲状腺検査のあり方や、福島県内で発見されている小児甲状腺がんについて、関係者や研究者の中から、様々な意見や知見が発信されています。このように、多彩な議論が展開されることは、被ばくとの因果関係などを解明する上で、必要不可欠であり、決して否定されるべきものではありません。
しかし、これらの中には、関係者としての責任感に疑念を抱かざるを得ないもの、研究者としての公正な立場を逸脱しかねないものなどが散見されます。
そこで、福島県内で実施されている甲状腺検査や、これら検査で発見されている小児甲状腺がんに関わる関係者や研究者のみなさま方には、甲状腺検査の目的に立ち返り、苦悩し続けている福島の子どもやその保護者に心を寄せて、より一層真剣に取り組まれることをお願い申し上げます。
そのうえで、下記の事項について、特に要望いたします。
< 要 望 事 項 >
○ 第一 甲状腺検査の阻害要因となりかねない発言について
一部の関係者や研究者が、「甲状腺検査を受けない選択肢もある」「甲状腺検査対象を縮小すべき」などと、検査見直し論を積極的に唱えています。
そもそも、甲状腺検査は「子どもたちの健康を長期的に見守り、県民の不安に寄り添う」ことを主たる目的として開始されています。
そして、放射線起因の小児甲状腺がんのみならず、小児甲状腺がんそのものについても、その病態は解明途上にあるというのが共通認識かと思います。
さらに、福島原発事故による放射線被ばくと小児甲状腺がん発症の因果関係についても、初期被ばく線量などが十分に把握されておらず、県民健康調査検討委員会でも、解明すべき重要な課題の一つとなっています。
また、福島県立医科大学は、“今後適切に検査を繰り返し、その結果を慎重に見ていくとともに、第20回検討委員会で発表した、平成27年8月31日付「放射線被ばくの影響に関する調査研究について」にて掲示した3つの調査研究および、今後追加で必要と判断した調査研究等を通じて、福島県における放射線被ばくの影響の解明に取り組む所存です”と述べています(本年1月7日付け当会宛回答書より引用)。
そのような中で、現行の甲状腺検査を維持、継続することは、甲状腺検査の目的に叶い、実態を把握し、放射線被ばくとの因果関係を解明する上で最低限、必要不可欠なものです。
縮小すべき等の見直し論は、あまりにも早計であり、甲状腺検査の目的からも逸脱し、不安の解消に結びつきません。また、このような見解が発信されることによって、検査の受診率の低下を招く可能性もあり、甲状腺検査の阻害要因となりかねません。
今後、このような発言には厳重に留意いただきたく要望申し上げます。
○ 第二 幅広い地域での甲状腺検査の実施について
福島県および福島県立医科大学は、“他都道府県で福島県と同様の検査をした場合に、類似する結果となる可能性は高いと思われます”と述べています(本年1月7日付け当会宛回答書より引用)。
つまり、小児甲状腺がんの多発が他の地域でも予見されるという認識をもち、加えて、当然ながら、放射性物質の拡散とその影響には県境はありません。
であれば、広範に甲状腺検査を実施すべきであることは明白であり、医療従事者として当然の責務と考えます。
ついては、被ばくを受けた、福島県以外の都道府県での甲状腺検査の実施を要望します。
○ 第三 手術の妥当性について
県民健康調査検討委員会や、昨今の一部の研究者による学術発表では、福島で発見されている小児甲状腺がんと放射線被ばくとの因果関係については否定される傾向にあります。
そして、「精度の高い検査を行うことで“潜在がん”を発見している」、「一律のがん検診による“死亡率の低下”というメリットが生じにくいため検診は世界的に推奨されていない」という意見のみならず、「検査を受けること自体が受診者の不利益になり得る」という意見までもが報道されています。
さらに、福島県や福島県立医科大学からは、同様の検査を実施した場合、他都道府県でも、福島県と類似の結果が得られるとの認識までもが示されています(本年1月7日付け当会宛回答書より引用)。
表明されているこれらの見解に依拠した場合、これまで甲状腺検査でがんが発見され、手術を受けた福島県の子どもたち約130人は、死亡率の低下が期待できない検査、つまり不要とも言うべき検査で潜在がんを見つけ出され、挙句の果てに放置してよかったがんに手術を施された―――という理解をせざるをえなくなります。
あるいはもし、福島の130人の子どもたちには必要な手術がなされたのだとし、そして、福島県以外の他都道府県の子どもたちにも、福島県と同程度の小児甲状腺がん(潜在がん)が確認されるだろうと類推するのであれば、彼らにも必要な手術や治療がなされるべきであり、そのための検査が実施される必要があります。
そのため、福島県で発見されている小児甲状腺がんが、放射線起因でないとすると、福島県と他都道府県の子どもたちへの対応には深刻な矛盾が生じていることとなります。
このような矛盾を放置せず、これまで甲状腺検査で発見された小児甲状腺がんの手術の妥当性について、公正な立場で、可及的速やかに再検証することを要望します。
○ 第四 研究者の公正な立場について
医学研究を含め科学研究は、さまざまな事象に関して、その成り立ちや理由について真理をとらえて解明するものです。そのため、科学者は研究について「注意深くデータを集め、適切な解析及び統計手法を用いて、その結果を正しく報告」しているものと信じています。また、私たちは「科学研究によって得られた結果は研究者の誠実で正しい考察によるもの」と信頼しています。
その上で、先にも述べましたが、小児甲状腺がんは未解明の領域が多く、さらに、福島で発見されている小児甲状腺がんについては、放射線起因か否かなど、未だ専門家の間でも議論のあるところです。そのため、科学者は、自らと異なる特定の議論を排除することなく、幅広い知見の下で、被害者の立場に立った研究や予防原則の立場での公正な科学研究に邁進すべきであり、そのことによって社会的に役割を果たし、福島県民および幅広く市民社会からの信頼を獲得すべきものと考えます。
公的な役割として、さまざまな研究成果や知見に誠実に向き合い、真理の解明に道を開く研究が進められることを切望するものです。
○ 賛同団体について
国内122団体、海外5団体、合計127団体から賛同をいただきました。なお、賛同団体名は、別紙をご参照ください。
○ 問い合わせ先について
子どもたちの健康と未来を守るプロジェクト・郡山
電話番号 080-1809-3169
メールアドレス support-fukushima@road.ocn.ne.jp
○ 賛同団体(賛同受け付け順)
001 子どもたちの健康と未来を守るプロジェクト
002 NPO法人 子ども全国ネット
003 子ども脱被ばく裁判の会
004 ママレボ出版局
005 山の家きょうどうを支える会
006 こどもみらい測定所
007 ママの会@たま
008 3.11ゆいネット京田辺
009 虹とみどりの会
010 緑ふくしま
011 安心安全プロジェクト
012 福島原発30キロ圏ひとの会
013 「子ども脱被ばく裁判」を支える会・西日本
014 かふぇぷらす郡山
015 「子ども脱被ばく裁判を支える会・西日本」内支える会・大阪神愛教会
016 いのち・未来うべ
017 休日奉仕隊
018 いわきの初期被曝を追及するママの会
019 ウィズキッズ
020 hand to hand project kawamata
021 京都原発研究会
022 風の町の未来´s
023 非営利公益市民活動団体 J V J V
024 はみんくBird
025 Fukuみみ*ラボ
026 尾道 ひなの会
027 うみ、やま、ひと広島バカンス実行委員会
028 うつくしまふくしま未来ネットワーク
029 「福島の子どもたちとともに」川崎市民の会
030 NPO法人 新宿代々木市民測定所
031 小金井市に放射能測定室を作った会
032 放射線量測定室・多摩
033 NPO法人 ファーム庄野
034 内部被曝から子どもを守る会・関西検診プロジェクト
035 白井子どもの放射線問題を考える会
036 なかのアクション・福島子ども保養プロジェクト
037 原発学習交流会・大阪
038 ひらかた 被災者とともに考えできることからやろう会
039 たまあじさいの会
040 NPO法人「ちくりん舎」
041 手をつなぐ3.11信州
042 子どもたちを放射能から守る信州ネットワーク
043 子どもたちを放射能から守る伊豆の会
044 地球の子ども新聞
045 角田市民放射能測定室
046 NPO法人 R.I.La
047 脱被ばく実現ネット
048 県境なき医師団
049 絆ジャポンーモントリオール
050 福島~山口 いのちの会
051 Sayonara Nukes Berlin
052 南紀おたすけ隊
053 原発いらない福島の女たち
054 子ども脱被ばく裁判支える会・東日本
055 子どもを守ろう水曜文科省の会
056 川内脱原発テント
057 経産省前テントひろば
058 脱原発はりまアクション
059 ストップ原発&再処理・意見広告の会
060 北海道檜山地方保養受入連絡会だっこんび桧山
061 福島こども支援・八王子
062 福島の子どもたちとともに・西湘の会
063 放射能から子どもを守る会春日部
064 子どもたちに未来をわたしたい・大阪の会
065 放射能から子どもの未来を守る調布の会
066 とちの実保養応援団
067 NPO法人福島の子どもたち香川へおいでプロジェクト
068 子供の未来を考える会ハチドリ
069 特定非営利活動法人青空保育たけの子
070 未来の社会を考える仲間達
071 石川県保険医協会原発・いのち・みらいプロジェクト
072 子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク
073 ピース・フィロソフィー・センター
074 はっぴーあいらんど☆ネットワーク
075 兵庫県南部大地震ボランティアセンター
076 放射能から子どもたちを守る栗原ネットワーク
077 子ども脱被ばく裁判 支える会北海道
078 子ども脱被ばく裁判を支える会西日本・高槻
079 らる畑
080 放射能ゴミ焼却を考えるふくしま連絡会
081 原発災害情報センター
082 NPO法人みみをすますプロジェクト
083 生活クラブふくしま生活協同組合
084 新宿代々木市民測定所 伊東分室
085 西田勝・平和研究室
086 NPO法人 快医学ネットワーク
087 NPO法人 福島こども保養プロジェクト@練馬
088 放射能から豊中の市民・子どもを守る会
089 放射能から子供を守る会・塩谷
090 モントリオール9条の会
091 さよなら原発神戸アクション
092 こどもを守る会 いるま
093 入間から発信!ずっと暮らし続けるために動く会
094 東日本大震災避難者の会 Thanks & Dream
095 福島応援プロジェクト茨城
096 常陸24条の会
097 保養ネット・よこはま
098 ひなん生活をまもる会
099 南相馬・避難勧奨地域の会
100 さくら・市民ネットワーク
101 放射能問題支援対策室いずみ
102 特定非営利活動法人有害化学物質削減ネットワーク
103 福島バッジプロジェクト
104 原発の危険から子どもを守る北陸医師の会
105 医療法人社団 一期会 ウェル歯科診療室
106 福島~山口いのちの会
107 山口県避難移住者の会
108 震災復興プロジェクト・神奈川
109 TEAM毎週末みんなで山形
110 JIM-NET
111 福島の声にみみをかたむけるプロジェクト
112 会津放射能情報センター
113 脱原発・滋賀☆アクション
114 1000人で支える保養プロジェクト
115 原発事故避難者に公的支援を求める会(沖縄)
116 合同会社フロンティアファーム
117 子どもと未来を守る小金井会議
118 福島の子どもを招きたい!明石プロジェクト(たこ焼きキャンプ)
119 東海第二原発再稼働ストップ日立市民の会
120 放射能汚染から子どもを守ろう@つくば
121 原発賠償京都訴訟 原告団
122 子どもたちの命と未来の勉強会
123 子ども脱被ばく裁判・支える会ニュージーランド
124 おいでませ山口♪ 定住支援ネットワーク
125 原発いらない牛久の会
126 ほうせんかの会
127 うつくしま☆ふくしまin京都―避難者と支援者のネットワーク
128 放射線被ばくを学習する会
129 森の測定室 滑川